Tony Joe White
トニー・ジョー・ホワイト先生です。
1943年7月23日ルイジアナ州の生まれ。1967年ころからシングル盤を発表し始めて,1969年にLP「 Black and White 」を発表。
その辺りの略歴は面倒だから,wikiを参照お願いします。
http://en.wikipedia.org/wiki/Tony_Joe_White
私にとってはなんと云っても日本編集のベスト盤「 Polk Salad Annie / Best of Tony 」です。残念ながらこのLPはどのディスコグラフィーからも存在を忘れられている様です。黒い重たいレコードで実に太い音がします。CDのベスト盤なんかとは全く違う音質です。



その音楽は他の誰とも違う唯一無二のスワンプです。スワンプ・ミュージックと云う言葉自体がトニー先生のために作られたのではないかしら。
絶妙の間のギターに whomper stomper と呼ばれるファズとワウを組み合わせたペダル。リード・ギターの隙間を埋めるマウス・ハープ。そしてあのヴォーカルと語り,それに涎をすする音やため息。
で,私はその音楽がいったいどこから来たものなのか知りたくて仕方がないのでした。きっとルイジアナにはスワンプ・ミュージシャンが溢れていて,その中の最高の一人がトニー先生だったのだろうと漠然と思っていたのでした。
と云うことで,2010年1月02日(土)アーカンソー州・オセオラに居た私は,いよいよトニー・ジョー・ホワイト先生の生家を訪ねる旅に出ることにしました。
その顛末をここに書いても仕方ないので,こちらを参照お願いします。
http://55117.at.webry.info/201001/article_3.html
http://55117.at.webry.info/201001/article_4.html
http://55117.at.webry.info/201001/article_9.html
そこで私はトニー先生の姪にあたるリンダさんとその旦那様とお会いすることが出来ました。そしてお話を聞くと,なんとこの辺りで音楽を演奏していたのはトニー先生一人でもちろんライヴ・ハウスはおろかストリートでの演奏もなかったとのこと。
トニー先生はレイ・チャールズ先生やブルース,カントリーを聴いていたけれど,あのスワンプ音楽はトニー先生が生み出したものなのだそうです。なるほど。疑問は氷解。でも私の想像の方が面白かった。
お別れにトニー先生のサイン入り写真をいただきました。「 To Mom, I'm glad you're better, love, Buck 」と書かれています。なんだトニーの名前がないぢゃないかと思われるでしょうが,実はトニー先生は近親者には「バック」と呼ばれていたのだそうです。なるほどね。


日本に帰った私はリンダさんにお礼として日本人形を贈ったのでした。もちろんトニー先生にも。
2010年4月03日にリンダさんからトニー先生に無事手渡しされました。良かった良かった。

