Cathy Chamberlain
キャシー・チェンバレン先生です。
1976年ころ「 Cathy Chamberlain's Rag'n Roll Revue 」をブッダから発表。そして同じタイトルで1977年ころワーナーからセカンドを発表しました。
1枚目を「サーカス」,2枚目を「ソファ」と読んでいます(全く,私の個人的に)。「ソファ」の内袋には歌詞が印刷されていたので理解に助かりました。




この2枚のLPは曲目もほとんど同じだし,参加メンバーもほとんど同じ(多少「ソファ」の方が豪華)だし,なんと云っても雰囲気が全く同じなのですね。
おそらくは1920年ころの音楽の再現と云う試みだったのではないかしら。同じ様なところには,レオン・レッドボーン先生とかタイニー・ティム先生とかライ・クーダー先生も居ます。
「ソファ」の方はCD化されて今でも入手可能な様ですが,手に取るチャンスは少ないと思うので,私が投稿した YouTube 音源を再掲します。
「 Rag'n Roll 」 https://www.youtube.com/watch?v=td08Hy8UW18
「 Cement Dry 」 https://www.youtube.com/watch?v=QuGGHjF-tkA
「 Charlotte town 」 https://www.youtube.com/watch?v=LyworOksIqk
「 He May Be Your Man 」 https://www.youtube.com/watch?v=2bn8ChKcmUI
「 Backseat Baby 」 https://www.youtube.com/watch?v=HqA8UWt06Hg
「 Mack the Knife 」 https://www.youtube.com/watch?v=aP3DsmxaByg
しかし,未だに私はキャシー先生がどんなひとなのか,どんな人脈にいるのか,全く判らないのでした。allmusic でもほとんど触れられていません。
でも心が浮き立つ様な音楽ですよね。こう云う音楽をもっと演ってくれれば,世の中も明るくなるのではないかしら。
1970年代の始めにはニュー・ヨークで活動,その後ウッドストックに場所を移して,例の2枚のLPを発表した様です。確かに参加メンバーはウッドストックらしい人たちばかりです。
でその YouTube 音源にキャシー先生ご本人からコメントがありました。
曲名「 Charlotte town 」は本当は「 Liza Jane 」と云うのだ,と云うことに対して,私がそれはザ・バンドの先生方の「 go go Lisa Jane 」と何か関係があるのか,と聞いていたのです。
すると曲名は関係ないけれど,なんと Richard Manuel 先生とは友達だったとのことです。原文紹介。
No relationship to the Band's song as it was written during the civil war. Also, the lyrics are "Goodbye Liza Jane". BTW, Rick Danko and Richard Manuel of the The Band were very dear friends of mine. Spent many an afternoon in Rick's backyard or on Richard's pianobench playing music.
キャシー先生は別のメールのやりとりを見ると,グリニッチ・ヴィレッジ13番街の Reno Sweeny's によく出演されていた様ですから,知り合いではあっってもおかしくはないのでしょうが,年代がよく判りません。
それにしても,リチャード先生のピアノベンチに座って演奏した,とはなんと幸せな瞬間でしょう。お二人のデュエットなんて,なんと濃密なことでしょう。テープが残っていないのかぁ。今度聞いてみましょう。
ちなみに両LPに参加しているピアノのリチャード・ルック先生はリチャード・マニュエル先生とは関係ありません。ルック先生は2000年に「 Louisiana Moon 」を発表されました。残念ながら未聴
「ソファ」にはリンダ・ノヴェンバー先生が参加されていますが,あの有名なリンダ・ノヴェンバー先生(10月生まれ)と同一人物だろうと思います。そのころリンダ先生はヴィヴィアン・チェリー先生,アーレーン・マルテル先生たちと「 Wing and a Prayer Fife and Drum Corps 」と云うディスコ・バンドを組んでいました。そう云えばジャケットの雰囲気も似ています。
「 Babyface 1975 」 https://www.youtube.com/watch?v=5OAyOWa2LQM
「 Disco Disney Medley 1977 」 https://www.youtube.com/watch?v=xwx7LITD6SM
「サーカス」
1. Raggie Time Richie
2. Charlotte Town
3. See Her Run
4. Old Brown Shoes
5. Baltimore Oriole
6. Sassafrass
7. Good Lookin' Man
8. Saint James Infirmary
9. Don't Waste My Time
10. Rag 'n Roll
Musicians
Cathy Chamberlain: Vocals, Concertina, Sound-Effects
Richard Look: Piano, Organ, Back-Up Vocals
Fred Moore: Drums, Washboard, Vocals
Tony Parenti: Clarinet
Stu Brotman: Bass, Tuba, Trombone
Maria Muldaur: Harmony Vocal, Fiddle
Kal David: Guitar
Harvey Brooks: Bass
Louie Metcalf: Trumpet
Billy Faier: Banjo
Larry Packer: Viola, Violin
John Miller: Bass, Acoustic Bass
Skippy Le Comte: Trumpet
Ray Draper: Tuba, Bariton Sax
Peter Eckland: Trumpet, Mellophone
Joe Farraell: Clarinet
Eddie Bert: Trombone
Steve Chapin: Bass
「ソファ」
1. Debbie's Song(Love That Man)
2. Rag'n Roll
3. Old Rockin' Chair
4. See Her Run
5. Mack The Knife
6. Epigrams
7. Cement Dry
8. He May Be Your Man (But He Comes To See Me Sometimes)
9. Brother Can You Spare Dime
10. Backseat Baby
Musicians
Cathy Chamberlain: Vocal, Background Vocals
Fred Moore: Drums
Rich Look: Piano, Background Vocals
Kenny Davern: Soprano Sax
Howard Johnson: Tuba
Bob Stewart: Tuba
Warren Vanche, Jr.: Cornet
Milt Hinton:A coustic Bass
David Bromberg: Acoustic Guitar
Elliot Randall: Acoustic & Electric Guitar
Kash Monet: Drums
Jack Gale: Trombone
George Masso: Trombone
Ed Polcer: Trumpet
Joe Muranyi: Clarinet
Linda November: Background Vocals
Vivian Cherry: Background Vocals
Gwen Guthrie: Background Vocals
Neil Jason: Bass
Arlene Martell: Background Vocals
2015年10月末。Rich Look 先生から YouTube にコメントがありました。ありがとうございます。
その他の方々からのコメントなどを総合し,私の解釈によれば,どうやら次の様です。
1) キャシー先生とリッチ先生は「ヘアー」に参加していた。
2) その後,二人はウッドストックに拠点を移し,オールド・タイム・ミュージックに目覚める。
3) 1972年,ブッダに「サーカス」を録音,しかしお蔵入りにされた。
4) 二人はロキシーなどに出演,好評を得る。
5) 勢いづいた二人はワーナーに「ソファ」を録音し始める。
6) 評判を聞いて慌ててブッダは「サーカス」をリリース。1976年。
7) ワーナーから「ソファ」をリリース。1977年。
ところで,リッチ先生は日本で育ったらしく,今でも日本語の翻訳者として活躍されている様です。YouTube コメントもご自身の日本語でいただいています。